チャイロスズメバチによる巣の乗っ取りとわ!
本来、スズメバチは、女王バチが巣を作り卵を産んで子どもを育てていき巣が大きくなっていきます。しかし、チャイロスズメバチは、面戸草狩りやともいえるくらいに自力で巣を作りません。
キイロスズメバチやモンスズメバチといった、別の種類のスズメバチが作る巣を乗っ取ってしまう習性があります。ですから、チャイロスズメバチの女王バチは、ほかのスズメバチより遅い6月ごろにふ化し活動を始めます。
そして、チャイロスズメバチの女王バチも産卵しながら自分の働きバチの数を増やし巣を大きくしていきます。約2ヶ月くらいは2種類のスズメバチが共生する奇妙な状態となり最終的にはチャイロスズメバチだけになっていきます。
さらに、チャイロスズメバチは社会寄生するハチで通常であれば、スズメバチやアリといった昆虫には階級によって役割が決められていますので社会性昆虫と言われています。
しかし、このような社会性昆虫の巣を乗っ取ることで?殖していくチャイロスズメバチは、社会寄生と呼ばれています。チャイロスズメバチのような社会寄生をするスズメバチは非常に珍しいことですし生息地が限られているので希少な存在とされています。
毒針についてですが、チャイロスズメバチの持つ毒は、痛みがとても強烈です。痛みを引き起こす成分の濃度がオオスズメバチよりも濃くなっているので刺されたときの痛みが一番強いとされています。また、チャイロスズメバチは攻撃のために毒液を霧状にして飛ばすこともあり、失明に至ったという被害も報告されています。そのため、駆除作業をするときには、毒針や毒液対策を十分に気を付けることが重要で見かけたら専門業者に駆除してもらった方が無難でしょう。